資金繰り計画書の書き方

この記事の著者

工藤聡生 
銀行、国際会計事務所勤務を経て開業。資金調達、事業計画による業績向上を支援している。早稲田大学政経出身、公認会計士・税理士。

事業計画書には、損益計画書とは別に資金繰り計画書を作成し、おりこまなければなりません。
なぜなら、損益計画書が計画する利益と、会社の資金繰りとは、実は、一致しないからです。
利益がプラスだが、資金繰りはマイナスということがよくあります。
利益が出ていても、成長のための在庫投資や設備投資に金を食われ、資金繰りがマイナスとなったり、逆に、利益が出ていないが、掛仕入れでかつ現金商売であるために資金繰りはプラスであったりする会社もあります。

資金繰りは会社にとってはとても大切です。
損益計画が年度を通じれば黒字であったとしても、資金繰りが一瞬でも赤字なれば、給与や仕入れの支払いが止まってしまい、会社はつぶれてしまいます。
銀行も損益計算書だけでなく、資金繰り計画書を重視します。銀行からしてみれば、資金繰りがマイナスとなるということは、貸したお金の返済が滞ることを意味するので、強い関心を持っているのです。
ベンチャーキャピタル等の投資家も、投資先の資金繰り計画書を重視します。ベンチャーキャピタルは赤字の会社にも投資することがありますが、その場合にも、会社が黒字化までどれぐらいの資金が必要なのかを資金繰り計画書から判断します。出資により集められる資金が、その会社を生き残らせるのに十分かどうかに関心をもつのです。

上記の理由から、資金繰り計画書の作成は、とても大切なことです。
資金繰り表は、三つの区分に分割されています。

資金繰り計画書の区分内容
営業キャッシュフロー本業から生まれるキャッシュフロー売上、仕入、人件費、その他の経費支出、受取利息、支払利息
投資キャッシュフロー設備投資やその売却から生まれるキャッシュフロー設備投資、設備売却、貸付、貸付金回収、有価証券購入・売却
財務キャッシュフロー銀行借入や返済、出資から生じるキャッシュフロー借入、借入金返済、株式発行

資金繰り表計画書の雛形は、本サイトの『事業計画書雛形サンプル』のページに開示しておりますので、ぜひにご参照ください。

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