銀行に融資営業をかけさせる秘訣

この記事の著者

工藤聡生 
銀行、国際会計事務所勤務を経て開業。資金調達、事業計画による業績向上を支援している。早稲田大学政経出身、公認会計士・税理士。

飛び込みで銀行に行ってお金を貸してくれと頼んでも断られます。
銀行は、飛び込みでくる客を白い目で見るからです。
銀行からお金を引っ張るには、銀行から営業をかけてもらうのが一番です。
銀行も営業はしています。
お金を貸さないと利息を稼ぐことができないからです。
銀行に営業をかけさせるには、銀行の営業対象リストに自社の名前を載せなければなりません。

銀行の営業先リストに名前を載せる方法はあるでしょうか?
あります。
銀行の営業リスト=帝国データバンクから高評点をもらっている会社なのです。
帝国データバンクに調査をしてもらい、C評価(51点以上)をもらえれば、やがて銀行から営業をかけてきてくれます。
高評点なら、こちらから飛び込みで銀行窓口に行っても、お金を貸してくれます。
帝国データバンクの評点を見たとたんに、融資担当者の態度はころりと変わります。
銀行の90%は、帝国データバンクの評価を、融資審査の際に使っているのです。
帝国データバンクはいかに会社を評価しているのでしょうか?
配点は次のとおりです。

  • 業暦 5点
  • 資本構成 12点
  • 規模 19点
  • 損益 10点
  • 資金現況 20点
  • 経営者 15点
  • 企業活力 19点

調査スタッフは、客観的な評価を心がけていますが、定性的な要素にはどうしても主観が入ります。
ですから、説明のしかたで10点ぐらいはちがってきます。
とくに経営者、企業活力、資金現況などの信用要素は、説明のしかたで評点はかなり変わってきますので、わかりやすく積極的な説明を心がけてください。
評点の平均値が40点台後半ですので、説明のしかたひとつで、融資審査に有利なC評価(51点以上)にもっていくことは充分に可能です。
決算書を帝国データバンクの調査スタッフに見せてくれといわれたら、大赤字でない限りは、必ず、出して下さい。決算書を出さないと5点は減点されてしまうからです。

銀行の帝国データバンクへの依存度は、一般のかたが考えるよりもはるかに高いので、大きな資金調達が必要な会社は、まず、帝国データバンクに調査してもらうべきでしょう。
ただ、帝国データバンクは、こちらから頼んでも調査はしてくれません。
帝国データバンクは、第三者の調査依頼がなければ、調査は実施しないのです。
ですから、取引先や会計事務所などの第三者に、帝国データバンクへ調査依頼してもらうのが確実な方法です。

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