
工藤聡生
銀行、国際会計事務所勤務を経て開業。資金調達、事業計画による業績向上を支援している。早稲田大学政治経済学部卒、公認会計士・税理士。
工藤聡生
銀行、国際会計事務所勤務を経て開業。資金調達、事業計画による業績向上を支援している。早稲田大学政治経済学部卒、公認会計士・税理士。
わたしは、中小企業は、次の4つのことを守れば、必ず高い利益を確保できると思っています。
もうかっていない会社は、この4つのどれかが欠落しています。
とくに1と4は、やっていないと早晩、会社は倒産します。
1は、営業努力です。
4は、社員の生産性の課題です。
この記事では、4番目の目標管理について解説させていただきます。
以下、最初にドラッカー教授の考え方をご紹介させていただき、そのあとに本論に入らせていただきます。
『社員にマニュアルを押し付けて「大変だ。大変だ。」と四六時中わめきちらしても業績はよくはならない。社長や社員が、それぞれに目標を設定し、その目標を達成するために、自らの行動を自主的に統制しなければならない。目標設定により、社員の動機付けは強くなり、業績が著しく高まる。』 と、ドラッカーは説きました。
この考え方を目標による管理(目標管理)といいます。多くの経営者により支持・実践されてきました。やれば、ほぼ間違いなく利益を増やせる経営の基本手法です。
目標管理は、大企業だけでなく、とても小さな会社であっても威力を発揮します。
ドラッカーは、名著『現代の経営』の中で、経営者や部課長が、はっきりとした目標をもつことが必要であると述べています。意外と多くの経営者が、社員に明確に目標設定を要求していません。わかってくれているだろうと油断しているからです。ほとんどの社員は、社長の期待を正確に理解していません。社員ひとりひとりに適切に目標を設定させることにより、会社の業績は飛躍的に改善する場合があります。
ただ、中小企業は、大企業ほど人材に恵まれていません。
中小企業の場合は、目標設定と同じぐらいに、育成に力を注がなければなりません。
中小企業の場合は、育成と目標設定の二つが同時に必要となります。
営業利益が長期的に黒字でなければ会社は立ち行きません。
利益は、売上から変動費を引き、さらに固定費を引いた残りです。
赤字の会社利益を増加させる方法は、三つしかありません。
多くの赤字企業は①ばかり追いかけて②と③を悪化させてしまっています。
意外ですが、赤字企業の80%は、②か③のいずれかを、わずか2~3パーセントだけ改善しただけで、黒字化します。
その2~3パーセントの改善が大変なのだろうと思われるでしょうが、改善すること自体は、そうでもありません。
ちょっと気合をいれればなんとかなります。
いままで注意をはらっていなかったところに関心をちょっと払うだけです。
それだけです。
②も③も、社員一人一人を育成して、その目標を明確にするだけで、どの会社でも5%ぐらいまでは、改善できます。
赤字企業の最大の問題は、社長が、売上だけに関心を奪われ、②と③を軽視していることです。
そんな状況で会社に利益がでるはずがありません。
会社が赤字の社長は、次の質問に答えてみてください。
答えられないはずです。
赤字企業の社長は、増えているのか減っているのかもわかりません。
経理屋じゃないのだから、そんなことわかるわけないよとおっしゃるかもしれません。
しかし、黒字を継続している会社の社長は、ざくっとではありますが、ほぼ、正確な値を理解しています。
現状を把握して、社員を育成して、その目標を設定してください。
繰り返しますが、黒字化のための目標は、高くはありません。
会社全体から個々の社員にいたるまで、育成と目標の連鎖を作り、達成状況をちゃんと監視すれば、利益は出ます。
確信をもって言えることです。
会社の限界利益率や労働分配率を把握分析して、社長に報告する役割が大切です。
財務情報は、社長が、どのような目標を社員にもってもらえばよいかを認識するための基礎情報です。
会社では、社長に財務情報を提供する役割を果たす人を経理部長あるいは管理部長と言います。
しかし、中小零細企業には、経理部長や管理部長を雇う余裕がありません。
中小零細企業は、税理士事務所が代わりにやらなければならないのですが、とても残念なことですが、ほとんどの税理士事務所がこの使命を理解していません。
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