資金繰り円滑化借換保証でリスケ効果を享受しましょう

この記事の著者

工藤聡生 
銀行、国際会計事務所勤務を経て開業。資金調達、事業計画による業績向上を支援している。早稲田大学政経出身、公認会計士・税理士。

複数の借入金を一本にして、返済期間を伸ばし、毎月の返済額を減らすことができる公的な融資制度があります。
資金繰り円滑化借換保証と言われる信用保証制度です。
月々の返済額を減らすことができるので、リスケと全く同じメリットを享受できます。
審査を通れば、個別の状況によりますが、真水(ニューマネー)の追加も可能とされています。
真水は条件変更先への新規融資と同様の効果があります。
保証付きの融資を一本にしてなおかつ、返済期限を延ばすことができますので、月々の資金繰りは確実に楽になります。
最長10年まで返済期限を延ばすことができます。
複数の金融機関や複数の保証協会にまたがる借入も一本化できます。
保証協会がバックアップするリスケと言ってもよい制度ですので、営業キャッシュフローがプラスであるが、借入金返済までは余裕がない会社は、利用するべきでしょう。
なお、あくまで一本化できるのは、信用保証協会の保証が付いた借入のみであり、銀行のプロパー融資については、一本化はできません。

資金繰り円滑化借換保証は、リスケ効果を享受できる、とても有用な制度ですが、デメリットもあります。
実質的には、リスケなので、いったん利用すると、新規の融資はかなり難しくなります。
1年間は、新規の信用保証付融資を受けられないことを覚悟するべきでしょう。
とくに、据置期間があるとその間の新規の保証は、まず無理です。

また、一本化して融資を全額返済されてしまった銀行は、へそをまげますので、融資はしてくれなくなるでしょう。おいしい信用保証付き融資を肩代わりされたらおもしろくはありません。ですから、通常は、メインバンクで一本化します。

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